3日目、アランフェス〜トレド
 マドリッド周辺で一番行きたかった街、トレドとアランフェスへ行く。トレドへはアトーチャ駅から列車で約2時間、その途中にアランフェスがある。アランフェスは、ロドリーゴの「アランフェス交響曲」でも有名、ギターを趣味にしているのでその舞台は是非観たかった。
マドリッドを出るとすぐ荒涼としたスペインの大地が広がる。果てしなく続く荒野を走っていくと、突然、目の前に緑の森が現れる。まさにオアシス!列車からこの感動を味わうだけでも貴重だ。アランフェスにはスペインの離宮がある。豊かな緑の中に建つ白亜の王宮は中世の世界へと誘う。王宮の庭園を抜けて農夫の家へ。途中、スペイン人の家族とすれ違う。“こんにちは、ブエナス・タルデス”会話はできないけど、笑顔で挨拶。向こうも笑顔で返事。庭園の緑、王宮の白、そして真っ青な空、耳の奥には「アランフェス交響曲」のメロディーが流れている。アランフェスの名物はイチゴ。季節には、道端で軽くホイップした生クリームをたっぷりかけたイチゴを売っている。美しいアランフェスの町並みを後にして、トレドへ。
 トレドは昨日のセゴビア以上に中世の面影がある街だ。二月の春祭りには、街の中を仮装した人々が行進する。迷路のような細い路地をぬけ見えてくるのは大寺院、スペイン・カトリックの総本山だ。この大寺院は、荘厳な趣と独特の美を持っているようだ。礼拝堂の中、日本人ツアーに紛れて添乗員の説明を聴く"足元がお墓だったとは"。また迷路を通ってサントトメ教会へ。エル・グレコの名画「オルガス伯の埋がここにある。トレドにはエル・グレコの家もあり、アトリエ、書斎が再現されている。こんな所が観光ポイントだが、どこを歩いていても過去の建物がそのままの姿で出迎えてくれる。また、陶器や革製品を見て歩くのも楽しい。広場にでたら、子供達が遊んでいた。折り紙で紙ふうせんを作って一緒に遊 ぶ。この紙ふうせんはいろんな所で友達を作ってくれた。